*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫
「よく分からんが………とにかく、灯が一人で汀を連れ戻す作戦は、失敗したわけだな」
群雲は腕を組んで、茶屋の天井を見上げる。
白縫党の面々が皆で占い処に行ったら悪目立ちするだろうと言って、灯が一人で行ってしまったので、群雲たちはこの茶屋で待機をしていたのだ。
今は群雲が一人でここに残り、他の皆は好き好きに情報収集やら都見物やらに出かけていた。
呆然とした様子の群雲に、糸萩がこくりと頷きかける。
「うん、そうみたい………」
「で、二人は今、どこにいるんだ?」
「たぶんだけど、青羽山の盗賊って名乗った男たちと一緒に市から去ったみたいだから、きっと青羽山だと思う」
「分かった。皆がここに戻ってきたら、とにかくそれを報告して、どうするか話し合おう」
「うん」
群雲と糸萩は、もう一度見つめ合い、深々と溜め息を吐き出した。
群雲は腕を組んで、茶屋の天井を見上げる。
白縫党の面々が皆で占い処に行ったら悪目立ちするだろうと言って、灯が一人で行ってしまったので、群雲たちはこの茶屋で待機をしていたのだ。
今は群雲が一人でここに残り、他の皆は好き好きに情報収集やら都見物やらに出かけていた。
呆然とした様子の群雲に、糸萩がこくりと頷きかける。
「うん、そうみたい………」
「で、二人は今、どこにいるんだ?」
「たぶんだけど、青羽山の盗賊って名乗った男たちと一緒に市から去ったみたいだから、きっと青羽山だと思う」
「分かった。皆がここに戻ってきたら、とにかくそれを報告して、どうするか話し合おう」
「うん」
群雲と糸萩は、もう一度見つめ合い、深々と溜め息を吐き出した。