*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫
真剣な面持ちで必死に言い募る藤波に、灯が呆れたような眼差しを送る。
「…………ずるいぞ、お前」
「先に言った者勝ちだろ?」
「なんだその決まりは」
「だって、そんな危なそうな所に汀と一緒に行ったりしたら、何が起こるか予想するのも怖いよ」
「俺だって行きたくないよ」
「汀の世話係は灯なんだから、そこは覚悟決めてよね」
「いつ俺が世話係になった」
「だって灯が拾って来たんじゃないか」
「………………」
灯と藤波は押し付け合うように静かに視線を交わした。
そんな様子を汀がにこにこ見つめる。
「んまぁ、二人とも、子どもみたいよ。
男に二言はないって言うじゃない、蘇芳丸、約束を守ってちょうだいね」
「…………ずるいぞ、お前」
「先に言った者勝ちだろ?」
「なんだその決まりは」
「だって、そんな危なそうな所に汀と一緒に行ったりしたら、何が起こるか予想するのも怖いよ」
「俺だって行きたくないよ」
「汀の世話係は灯なんだから、そこは覚悟決めてよね」
「いつ俺が世話係になった」
「だって灯が拾って来たんじゃないか」
「………………」
灯と藤波は押し付け合うように静かに視線を交わした。
そんな様子を汀がにこにこ見つめる。
「んまぁ、二人とも、子どもみたいよ。
男に二言はないって言うじゃない、蘇芳丸、約束を守ってちょうだいね」