*華月譚*花ノ章 青羽山の青瑞の姫
そこに、異変に気づいた藤波が駆けつけた。
「………ちょっと、あんた!!
その手を離せよ!!」
突然現れた生意気そうな少年を、男は無遠慮に見下ろす。
「………なんでだい?
俺は、俺の山の仲間たちを、根も葉もない噂で危険な目に遭わせようとしている犯人を見つけて、こらしめるために捕らえたんだよ。
何が悪いんだ?」
その言葉で、藤波ははっと気づいた。
「…………あんた、まさか。
青羽山の、盗賊か………?」
すると男は、満面に麗しい笑みを浮かべた。
「ーーーーーその通り。
俺は青羽山の盗賊団の頭領、息吹(イブキ)だよ」
汀を捕らえたまま笑う男を、藤波は愕然として見つめる。
(………まさか、本物が現れるなんて!!
なんて運が悪いんだ!!)
そうして、汀と藤波は、息吹を始めとする青羽山の盗賊たちに捕らわれて、東へと連れられていった。
「………ちょっと、あんた!!
その手を離せよ!!」
突然現れた生意気そうな少年を、男は無遠慮に見下ろす。
「………なんでだい?
俺は、俺の山の仲間たちを、根も葉もない噂で危険な目に遭わせようとしている犯人を見つけて、こらしめるために捕らえたんだよ。
何が悪いんだ?」
その言葉で、藤波ははっと気づいた。
「…………あんた、まさか。
青羽山の、盗賊か………?」
すると男は、満面に麗しい笑みを浮かべた。
「ーーーーーその通り。
俺は青羽山の盗賊団の頭領、息吹(イブキ)だよ」
汀を捕らえたまま笑う男を、藤波は愕然として見つめる。
(………まさか、本物が現れるなんて!!
なんて運が悪いんだ!!)
そうして、汀と藤波は、息吹を始めとする青羽山の盗賊たちに捕らわれて、東へと連れられていった。