それでも私は『 』ます。
_________ダイヤside__________
「リアン、もし良ければ城内を案内していただけませんか?」
「えぇ、もちろんです。」
「それは、よかった。向こうは話が長引きそうだったので。」
父さんも母さん盛り上がってるな
にしても…よくあんな長旅の後にしゃべれるな
普通疲れるだろ
「ダイヤ、ここはリライフのキッチンです。」
「いい臭いがしますね。」
「おっ?リアン様。まだ、おやつには時間が早いですよ。」
「ジュディさん!分かってますよ。」
「ハハハ、。そうかい?」
「そうです。」
自国の姫をからかうとは…
「リアン様そちらの方は?もしかして…」
「しばらくリライフでお世話になります。ダイヤと申します。」
「コック長のジュディだ。お腹がすいたら、何時でも声をかけてください。」
「分かりました。その時は、よろしくお願いいたします。」
「おう!ところでリアン様。今日のおやつは何がいいですか?」
「そうね…ダイヤ、好きなお菓子はありますか?」
「そうですね…普通にクッキーとかも好きです。」
「よし分かった!楽しみにしていてくれ。」
「ジュディさんは明るい方ですね。」
「彼の明るさは料理によく現れてますよ。」
「料理にですか?」
「はい、食べればわかりますよ。」
ただのおおざっぱな料理とかじゃないよな…
「着きました。ここが、書庫です。」
「大きい扉ですね。」
「はい。この部屋は城でもトップクラスの広さなので、おのずと扉も大きいんです。」
ガチャ
「どうですか?広いでしょう?」
「想像していた広さよりも広いです。驚きました。」
本の壁だ……………
「この部屋に窓はないのですか?」
「ありますが、普段は閉めています。」
「本を大事にされているんですね。」
「はい!」
リアン……?
「ダイヤ?私の顔に何か付いていますか?」
「…あっ、いえ何も付いていませんよ。」
さっき、「はい。」って言ったときの顔……
愛想笑い何かよりもよっぽどいい……
……………………?
今、何を思った?
いい?
可愛い?
誰が?
リアンが?
確かに容姿はいいけど…
いや、でもあり得ない
この俺が?
誰かを、可愛いと?
嘘だよな?
「あの、ダイヤ?」
「えっ、すみません。何か?」
「いえ。ダイヤ今、ぶつぶつと言っていたので聞きたいことでもあるのかと……。」
ヤバい!声にでた?
誤魔化さないと
ふと、 部屋の奥の扉が目に入った
「リアン。あの扉?」
「えっ!えっと…あの部屋は…」
聞いたらいけなかったか?
「そうだ!リアン。私達が泊まる部屋に案内していただけませんか?」
「…はい、分かりました。」
何か、気まずいな
「リアン、私達は同い年なんですよね?」
「はい、そうだったはずです。」
「では、敬語は止めませんか?」
「いいのですか?」
「同い年ですから。嫌でしたか?」
「いえ!そんなことありません。」
「じゃぁ、改めてよろしくリアン。」
「よろしくダイヤ。」
単純に、この姫様に興味が沸いた。
このつまらない世界の歯車が、少し動きだした気がした。