それでも私は『   』ます。

___イズルside______________

私達は親に捨てられた孤児だった。

母親は知っていても父親は知らない。

そんな母親も、もう何か月も知らない。

そう、捨てられたんだ。

私達は、食べ物を盗んで、それを食べて生きていた。

双子の兄、イズキと共に・・・

ある日、私が盗みを失敗して捕まりそうになって、それをイズキが庇ってイズキは大怪我をした。

それでも、何とか森の中に逃げ込めた。

暗い森の中、イズキが苦しそうだった。

「うっ・・・イズ・・・ル・・・。」

「イズキ!イズキ!・・・。」

「イズル、俺をおいてこの森から逃げろ。」

「ヤダよ。一緒にいる。」

「ダメだイズル・・・夜の森は・・・危険・・・だ・・・。」

「イズキ・・・。」

ガサッ

「っつ、イズル走って逃げろ!」

「イヤだ。私たちは2人で1人だよ。」

「誰か・・・いるの?・・・」

『えっ・・・』

「良かった。ねぇ、この森ってどうやったら・・・!!すごい怪我どうしたの!?」

「イズキが私を庇って・・・」

「すぐに大人を呼ばなきゃ!」

「ダメ!!見つかったら捕まっちゃう!」

「えっ?」

「っつ・・・俺たちは・・・食い物を盗んで・・・生き・・・て・・んだ。」

「なっ!」

「だから、大人は呼べない・・・。」

「そんな・・・、でも・・・。」



< 5 / 36 >

この作品をシェア

pagetop