レンタル彼氏を使ってみました(仮)
「……んっ……」
彼は唇を重ねてきた。
段々と深くなっていく口づけ。
キスだけなのに、酔いしびれそうなぐらいうまい。
思考を全部彼に持っていかれる前に、私は男の急所を思いっきり蹴り上げた。
「っ!!痛ってぇ―」
蹴ったところを押さえながら床に転がり落ちる彼。
薄ら目には涙が溜まってる。
やりすぎたかな……
「ごめん」
「そう思うなら、居させてよ」
少し悩んだ。
この男を置くべきか、置かぬべきか……
「ちょっと、だけだからね!時間来たら、とっとと帰ってよね」
彼はにこりと笑顔を向ける。
「これから三日間よろしく!」
「はぁ?」
「契約期間、2泊3日だから」
嘘でしょっ!!
3日もコイツと一緒いなきゃいけないの!