レンタル彼氏を使ってみました(仮)
長い春休みが終わり、大学の授業が始まるとなんやかんやで忙しさに気が紛れ、私はだいぶ立ち直ることができた。
ふとある時、思い出したかのように机の中からあるものを引っ張り出す。
翔にもらった名刺。
パソコンを開いて、彼を雇ってる会社のホームページを検索する。
スクロールしてメンバー欄を追う。
いない……。
私はとっさに携帯を取って、電話をかけた。
帰ってきたのは、衝撃の一言だった。
『彼はやめた……』
その場に私は崩れ落ちた。
完全に縁が切れた。
もう彼に一生会うことはできない……