「「言えない」」
「貴女だって生徒っぽくないですよ?」


長い廊下に落ち着いた声が広がっていく




またしても聞こえていたなんて...

「なっ、
どこから見ても生徒じゃないですかっ」


少し大きめの声が出る
頬が染まっていくのがよくわかった




その声に驚いた先生を見上げて


私はまた下を向く







目があった瞬間下を向く
それが私の悪い癖






気まずい沈黙の後

先生は私の隣に座った









「少しだけ...聞いてくれますか」






先に沈黙を破ったのは先生だった
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