終わりを見てからはじまる物語。【仮】
次の日
あたしは無事に退院できることになった。
「次、会うときは
きっと年明けだね」
「ん、
定期検診まで
戻ってくんなよ?」
「うん、そうだね」
相変わらず車イスの蓮だけど
体調はいいらしい。
「……お友達が迎えに来てるぞ」
「え?…あっ!」
エレベーターを降りたところから
ロビーにいるみんなが見えた。
「じゃ、オレはここまでな
よいお年を」
「ん、蓮こそ
またね」
あたしを待っててくれる人がいる
心配してくれる人がいる
なんて、幸せなんだろう……
「みんなーーっ!」