終わりを見てからはじまる物語。【仮】
二度と見ることのない世界
「うん……
今日の検査はこれで終わりね」
そう言われてほっと
息を吐く。
「……なにか、変わったことは?」
「息切れが…
すぐ、起こるようになりました…」
もしかしたら
病気の進行がはやい、とか
そんなことを心配していた。
でも医者の顔は
変わらなかった。
…慣れているだけかも
しれないけど。
「そっか…息切れね…」
とつぶやきながら
何かに記していく。