箱入り結婚のススメ

露わになったデコルテに唇を押し当てた彼は、私の手をギュッと握ってくれる。
絡まる指から、彼の熱が伝わってくる。

それでも、ちょっと怖くて目を閉じると、彼の優しい息遣いと衣擦れの音が響いてくる。


「あっ……」


ブラの上から優しくいたわるように胸を揉みしだかれた瞬間、ビクッと震えて思わず声が出る。


「舞、目を開けて。怖かったら、言って」

「……大丈夫です」


愛し合う男女は、皆こうして愛を深めていくのだ。
私だってもっと彼と深くつながりたい。


初めての私には、どれだけ雑誌を読んだところで、どうするのかなんてわからない。
だけど、きっと彼がすべて導いてくれる。


秀明さんは私と唇をつなげたまま、自分も服を脱いでいく。
彼の上半身が露わになったとき、見ていられなくなって、彼の背中に手を回して引き寄せた。

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