箱入り結婚のススメ
「舞……リラックスして? 嫌なことは嫌と言えばいい」
「ううん。秀明さんが好き。だから……」
私がそう口にすると、彼は優しく微笑み、私にキスを繰り返す。
「はぁ……好きすぎてどうにかなりそうだ」
溜息交じりのそんな彼の言葉が聞こえてきたとき、深い愛を感じて、思わず涙が浮かんだ。
彼がいたるところに触れるたびに、思わず漏れそうになる声を抑えるのに必死で、上手く集中できない。
自分の口に手を持って行き声を我慢していると、それに気がついた秀明さんは、その手をあっさりと取り去った。
「声、我慢しないで?」
「でも……」
「舞が感じてくれたら、うれしいんだ」
ウーマンライフになんと書いてあっただろう……なんて一瞬考えたけれど、胸の先端に優しく口づけされた瞬間、そんなことどうでも良くなってしまった。