箱入り結婚のススメ

彼がそう言うのだ。
すべてをさらけ出して、彼に抱かれよう――。


「あっ……」


彼が手を動かすたびに、小さな溜息が漏れる。
そして、それを聞いた彼は、もっと私を攻めてくる。


「はぁっ、はぁっ……」


恥ずかしくて身をよじると、「イヤ?」なんてゾクッとするような色っぽい声で囁かれるから、私は首を振る。

イヤなんかじゃない。
男の人に抱かれるのが怖かったけど、息が上がるほど気持ちがいい。

それは相手が秀明さんだというのもあるのだと思う。
彼が私の目をじっと見つめながら、「愛してる」と何度も囁いてくれるから、次第に体のこわばりが緩んでいった。


初めてなのに……こんなのおかしいかもしれないと思うほど、私は濡れてしまっていた。


「舞……」


私はそっと頷いた。
おそらく、ひとつになりたいというサインだろう。


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