箱入り結婚のススメ

彼は私に再びキスを落とすと、「俺も、舞が欲しくてたまらない」と囁く。

それからは夢中だった。

痛みも含めて、彼のすべてを受け入れた。
そして彼も……私を深く愛してくれた。


彼と完全にひとつになれたとき、うれしくて涙がこぼれた。
愛する人に抱かれるって、こんなに素敵なことなのだ。


初めての私を気遣ってなのか、彼はあまり動こうとはしない。
ひたすら私を抱き寄せて、何度何度もキスを繰り返す。

こうして彼の温もりを感じながら愛の言葉を囁かれると、感極まって涙が止まらない。


「必ず幸せにする」

「はい」

「愛してる」


頬に伝わる涙を優しく拭った秀明さんは、ゆっくり動き始めた。


「あっ……あぁ……」


どうしても出てしまう甘い声をもう隠すのはやめた。
たまらなく幸せですと、彼に伝えたいから。

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