箱入り結婚のススメ

招待客の調整も、思いのほか上手くいった。

父がごねるのではと予想していたけれど、私達のやりたいようにさせてくれたのだ。
もしかしたら母の根回しかもしれないけど。


披露宴の会場の演出や進行については、安永さんが私達に合ったプランを用意してくれたから、かなり助かった。

秀明さんが日本にいるときは頻繁にサロンに通い、準備は着々と進んでいった。

麻子が、「準備は大変だけど、すごく幸せな時間だった」と言っていたけど、その通りだ。

秀明さんと同じ目標に向かって動くことで、互いの理解も一層深まってきたように思う。



そして、初めての正担任としての一年は、涙で締めくくった。
年少組最後の時間、子供達が私にサプライズでたくさんの手紙や折り紙をくれたのだ。

そして……。

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