箱入り結婚のススメ

それはそうかもしれない。
まだ大好きなお母さんから引き離されたばかりの年少の子供達は泣きわめいているし、友達関係が出来上がっていないから、皆私に引っ付いてくる。


「でも……」

「でも、じゃない。舞、無理しすぎだよ。
共働きなんだから、家事だって半分ずつ。
料理できなくて申し訳ないくらいだ」


秀明さんは洗剤をつけすぎたのか、手を泡でいっぱいにしている。


「それに、舞が栄養バランスを考えてくれるから、俺も前より元気だしね」


とはいえ、三日後に彼はワシントンに発つ。


「舞、それじゃあ、お風呂入れてくれる?」

「はい」


どうしても自分で洗うと譲らない秀明さんに皿洗いは任せて、私はお風呂を入れに行った。


これで、いいのかな?

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