change

───────────────


「あの陸人くん……本当にいい子なのね」


陸人の言っていたことは本当だった
本当に暁子さんと会っていたんだ


「暁子さん、あたし……七瀬を許せません」


「紗季ちゃん……誤解なのよ」


……誤解?
違う。誤解なんかじゃない

だって、あたしはしっかり見た


「紗季ちゃん、これ見て 」


差し出したのは真っ白な封筒
下の方が少し膨らんでいた


「開けてみて?」


封筒をめくると
あたしが大好きだった字で

《紗季へ》


そう書かれていた。
< 231 / 279 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop