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「七瀬……あたし謝ってないよ?」

墓石に話しかけても返事は帰ってこない


「ねえ、七瀬……あたしのこと愛してるんでしょ?

泣いてるんだよ?
七瀬のせいで泣いてるんだよ?

……なぐさめに来なさいよぉ」


こんなにもあたしを思ってくれてた

あたしが、七瀬を……


「ごめんねぇ……七瀬ごめんねぇっ!!」


「……紗季ちゃん」



ごめんなさい

会いたいよ

七瀬、会って顔を見てちゃんと言いたい

『あたしも愛してる』って
『指輪ありがとう』って。


いなくなるってこういうことなんだ
恨みでじぶんを保っていたのに

あんなやつ居なくなっても悲しくないって


「七瀬…七瀬…わあああああっ!!!!」





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