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「七瀬は、紗季をちゃんと愛してた」

「でも!「いいから聞け」


どういうこと?

紗季は勘違いしてるってこと?




「おばさんに話を聞いたら、七瀬は紗季に指輪を渡したくて女に頼んだらしい

不器用らしいのにご丁寧に名前までいれて…………プロポーズだとよ」


「……うそ」



「死ぬ前に手紙を書いてたらしい

それを今日、紗季が行ったら渡すって言ってた


七瀬は……意識を失うまでずっと紗季の名前を呼んで謝ってたって聞いた

『ごめん……愛してる』って。何度も」




この世に神様はいない


愛し合っている二人を引き離した

憎ませて、なおも苦しませる



「七瀬は紗季を好きだったんだよ、誰よりも」


今までいっぱい苦しんだはずなのに

「……なんで、行かせたの……?」
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