隣のマネージャーさん。~番外編~
激しく綱引きが行われる。
それでも、白組の方が強くって……
「わあ!!」
ずるずると、あたしも香澄ちゃんも引きずられる。
「……取られたあ!!!!」
「ふっふっふ、してやったり!!!!」
「くうう……悔しいー!!!!」
ポカンと地面に手をつけて動けずにいるあたしと香澄ちゃんの前で、都子先輩は得意気に笑ってて。
美姫先輩はわなわなと肩を震わせていた。
……恐るべし、女の闘い。
「いてて……」
「香澄ちゃん、大丈夫?」
「あ、ちょっと擦りむいちゃっただけですよ。て、結愛ちゃんこそ大丈夫ですか!?」
あたしの膝を見て大きな声をあげた香澄ちゃん。
あ、結構血出てるな。
「あはは、あたしも擦りむいちゃった。競技が終わったら救護テントに行こうか。」
「あ、うん……無理しないでくださいね?」
「うん、ありがとう。」
そして、激しい戦いが行われた結果、白組の勝ちだった。
「負けたあ……」
「せ、先輩……」
「いい戦いだったわ、ミズキ!!」
「ミーコ先輩……さすがでした!!」
握手をする先輩達を見て、ホッとしてからあたしと香澄ちゃんは救護テントに向かった。