隣のマネージャーさん。~番外編~
「うん、先生にも言ってみるよ。俺朝練あるから戸締まりちゃんとして学校行ってよー。行ってきます、父さん。」
俺は仏壇に手を合わせてから鞄を持って、玄関を出た。
父さんは5年前、病気で亡くなった。
生まれつきあまり体が強くなかったらしいけど、最後まで一生懸命だった。
夕夏も父さんに似て体が弱いけど、そろそろ退院しても大丈夫なくらいまで回復してきてる。
「帰りは病院に寄らなきゃ……部活出れるかな、買い出しも行かなきゃだし、夕飯の用意も洗濯も……それから掃除に……」
女手1つで俺達兄弟を育ててくれた母さんは、今日も仕事で出張中。
そんな母さんに代わって、家にいることが多い俺が家事全般をこなしてる。
夕夏の面倒も見てるし、ついでにタカ兄ちゃんの面倒もね。
「今日は部活出れないかもなあー……」
はあ、と息を吐くと、名前を呼ばれた。
「ソーダー!!!!!!!!」
「うるせえよ、颯汰。」
「あ、颯汰、レジ。おはよう。」
幼なじみコンビの颯汰とレジが俺に近づいてきた。