ファインダー越しの恋
試験発表の日、カーカーは心配で仕事が手につかなったらしい。

遠くから走りながら

「受かった!受かった!」

と言って近づいてきて、

「よかった!」
をひたすら繰り返していた。

カーカーは誰よりも俺の合格を喜んでくれた。



入学して間もなく、俺は広告部に入った。

商品や商店のポスターや新聞広告を学ぶのだ。


小学校の頃から、数学と絵は好きだったから、
デッサンは時間を忘れるほど楽しかった。
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