ファインダー越しの恋
小学校3年の頃から、出来上がった反物を呉服屋に届けるのが俺の仕事になった。
福山の家も、届け先の1つだ。
こないだ使いに行った時、奥からえらく綺麗な子が出てきて反物を受け取ってくれた。
それが、シズさんとの最初の出会い。
俺は一目見たときからシズさんのことが頭から離れなくなっていた。
真っ白い肌に、スッと通った鼻。
赤くて上品な唇。
恥ずかしそうに伏せた目が、
なんとも言えない。
「行ってくるけー」
「寄り道するんじゃないよ!」
「わかっとるわ!」
はやる気持ちを抑えて、俺は家を飛び出した。
福山の家も、届け先の1つだ。
こないだ使いに行った時、奥からえらく綺麗な子が出てきて反物を受け取ってくれた。
それが、シズさんとの最初の出会い。
俺は一目見たときからシズさんのことが頭から離れなくなっていた。
真っ白い肌に、スッと通った鼻。
赤くて上品な唇。
恥ずかしそうに伏せた目が、
なんとも言えない。
「行ってくるけー」
「寄り道するんじゃないよ!」
「わかっとるわ!」
はやる気持ちを抑えて、俺は家を飛び出した。