キスしたくなる唇
キスしていい?
怜央Side
******
「ソースが付いている」
それは千秋さんの唇に触れる口実。たしかにほんの少し付いていたが。
今の千秋さんは化粧がすっかり落ちてしまっている。それなのに、唇はきれいなベビーピンク色。
「えっ」
固まったように俺の指に拭かれているのが、可愛い。
「あ、ありがとう。寒さで荒れちゃったから恥ずかしい」
ふと、仕事で彼女にプレゼントしてくださいと、リップグロスをもらったことを思い出す。
俺は立ち上がると。チェストからグロスを持ってきた。
「仕事でもらったんだ。千秋さん、使ってよ」
手渡すと千秋さんはキョトンとした顔になる。
「ありがとう。でも、彼女にあげればいいのに」
「彼女がいないから千秋さんにあげるんだよ。保湿効果もあるみたいだからつけてみれば?」
「うん。つけてみるね」
千秋さんはバッグから化粧ポーチを出して、小さな鏡を出した。
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「ソースが付いている」
それは千秋さんの唇に触れる口実。たしかにほんの少し付いていたが。
今の千秋さんは化粧がすっかり落ちてしまっている。それなのに、唇はきれいなベビーピンク色。
「えっ」
固まったように俺の指に拭かれているのが、可愛い。
「あ、ありがとう。寒さで荒れちゃったから恥ずかしい」
ふと、仕事で彼女にプレゼントしてくださいと、リップグロスをもらったことを思い出す。
俺は立ち上がると。チェストからグロスを持ってきた。
「仕事でもらったんだ。千秋さん、使ってよ」
手渡すと千秋さんはキョトンとした顔になる。
「ありがとう。でも、彼女にあげればいいのに」
「彼女がいないから千秋さんにあげるんだよ。保湿効果もあるみたいだからつけてみれば?」
「うん。つけてみるね」
千秋さんはバッグから化粧ポーチを出して、小さな鏡を出した。