指切り
楓香ちゃんのアパートは案外近かった。楓香ちゃんが荷物を持ってくれたお礼にお茶でもと言うので、私は部屋に上がった。
やはり引っ越したばかりだったのか、部屋には開けられていない段ボールがいくつかあった。
「ごめんね、まだ片付いてないんだ」
「いいよ、気にしなくて」
私の部屋も結構散らかっているから、この程度なら気にならない。というより、物が散乱してない分、楓香ちゃんの部屋のが綺麗だ。マジで自分の部屋掃除しないと。
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