闇に響く籠の歌
教室の中のざわつきはどんどんと大きくなっていく。それを制しないといけないはずの学級委員までその騒ぎに巻き込まれている。それを見ていた遥はチョンと圭介の肩をつついていた。


「圭介、私の言ったとおりでしょう? 三のつく日に事件が起こったじゃない。これって、絶対に何かがあるのよ」

「遥、首突っ込むなよ。お前がオカルトと同じくらい、こういうのに興味あるのは知ってる。だがな、俺はお前に付き合うつもりない。ついでに、お前の親父さんの耳に入った時の方が怖い」

「え〜、そんなこと言わないでよ。お父さんにはばれないようにするから。だから、放課後、付き合ってよ。ね、や・く・そ・く」


瞳をウルウルさせて拝み倒す遥の姿。それを見た圭介は、逃げることは不可能だと悟ったのだろう。思わず天を仰ぐと大きくため息をつくことしかできなかった。


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