闇に響く籠の歌
奥寺のそんな声に圭介は苦笑を浮かべることしかできない。そんな彼の前にドンと腰をおろしている遥。
そこから感じるのは『逃がさないわよ』、というようなオーラ。それを一身に浴びせられた圭介は、背筋に冷たいものが走るような気がしていた。
「なあ、遥。俺、寝るっていってなかったっけ?」
「そうだったっけ? でも、目が覚めたって言ってたじゃない。はい。夕べの続き。圭介ってほんとに今の話題にうといんだから」
「お前に言われたくない。このオカルトオタク」
「何回も言わせない。私はオタクじゃないの。圭介ってホントに学習能力ないんだから」
何度も同じことを言わせるな。そう言いたげな表情を浮かべて、遥は圭介を睨みつける。そんな彼女に、横から楽しそうに声をかけてく相手がいた。
「遥、何の話してたの? ね、私も仲間に入れてよ」
「茜ちゃん。うん、大歓迎。こっちおいで」
「安藤。お前もオカルトオタクだったのか? やめてくれよ」
「篠塚君、大きな誤解しているわよ。私も遥もオタクじゃないの。未知なるものを探求するっていってほしいわね」
その言葉に、圭介はどう反論していいのか分からなくなっている。そのまま、机に撃沈した状態の彼を横目に、女の子二人は話を始めていた。
「で、篠塚君に何を教えてたの?」
「やっぱり、最近一番の話題っていったらあれでしょう?」
「ああ、あれね。え? 篠塚君、知らなかったの?」
遥の言葉に茜はわざと大袈裟な反応を見せる。それが嫌味に感じたのだろう。圭介は顔をしかめながら二人に突っかかっていた。
「あのな。俺はお前たちみたいにオカルトとか興味ないわけ。だから、知らなかった。それを丸っきり非常識みたいな目で見られるのもたまったもんじゃないんだけどな」
「でもね……あれだけ話題になってるのを知らないっていうのも問題だと思うんだけどな」
「そうかい、そうかい。でも、俺は知らなかったの。で、知らなかったからって困ってることもない。それを手取り足取り教えてくれなくってもいいっていってるだろうが」
圭介の反論に、遥は思いっきり頬を膨らませている。そんな彼女の肩をちょんちょんと突いている奥寺。
どうやら、彼も圭介と同類らしく、彼女の言っていることがわからないのだろう。その頭には大きなハテナマークを幾つも浮かべている。
そこから感じるのは『逃がさないわよ』、というようなオーラ。それを一身に浴びせられた圭介は、背筋に冷たいものが走るような気がしていた。
「なあ、遥。俺、寝るっていってなかったっけ?」
「そうだったっけ? でも、目が覚めたって言ってたじゃない。はい。夕べの続き。圭介ってほんとに今の話題にうといんだから」
「お前に言われたくない。このオカルトオタク」
「何回も言わせない。私はオタクじゃないの。圭介ってホントに学習能力ないんだから」
何度も同じことを言わせるな。そう言いたげな表情を浮かべて、遥は圭介を睨みつける。そんな彼女に、横から楽しそうに声をかけてく相手がいた。
「遥、何の話してたの? ね、私も仲間に入れてよ」
「茜ちゃん。うん、大歓迎。こっちおいで」
「安藤。お前もオカルトオタクだったのか? やめてくれよ」
「篠塚君、大きな誤解しているわよ。私も遥もオタクじゃないの。未知なるものを探求するっていってほしいわね」
その言葉に、圭介はどう反論していいのか分からなくなっている。そのまま、机に撃沈した状態の彼を横目に、女の子二人は話を始めていた。
「で、篠塚君に何を教えてたの?」
「やっぱり、最近一番の話題っていったらあれでしょう?」
「ああ、あれね。え? 篠塚君、知らなかったの?」
遥の言葉に茜はわざと大袈裟な反応を見せる。それが嫌味に感じたのだろう。圭介は顔をしかめながら二人に突っかかっていた。
「あのな。俺はお前たちみたいにオカルトとか興味ないわけ。だから、知らなかった。それを丸っきり非常識みたいな目で見られるのもたまったもんじゃないんだけどな」
「でもね……あれだけ話題になってるのを知らないっていうのも問題だと思うんだけどな」
「そうかい、そうかい。でも、俺は知らなかったの。で、知らなかったからって困ってることもない。それを手取り足取り教えてくれなくってもいいっていってるだろうが」
圭介の反論に、遥は思いっきり頬を膨らませている。そんな彼女の肩をちょんちょんと突いている奥寺。
どうやら、彼も圭介と同類らしく、彼女の言っていることがわからないのだろう。その頭には大きなハテナマークを幾つも浮かべている。