ヤクザは嫌い、です。
と思うと、拓也は笑みを浮かべて言った。
「つーかさぁ…優斗に好きなやつができるなんて…な。しかも、こんなに悩まされるほど。」
「っ…うるせぇ…///」
…でも
拓也の言うとおり、……俺はこう見えて一度も誰かと付き合ったことがない。
中学からヤクザの道に入った俺は…好きになるやつなんていなかった。
自分はヤクザだから…周りにいたら、その人自身がろくなことにならない。
もしかしたら危険な状況にもなるかもしれない。
そう思うと、不思議と好きになることはなかった。
なのに…
こんな短い間に…しかも、自分が嫌われている人を好きになるなんて…
もう…どうしたらいいんだよ…!