ヤクザは嫌い、です。
やっぱり
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そして、朱莉のテストが終わってから数日たったある日、
いつもの帰り道で、ふと思い出したように朱莉が言った。
「そーいや、数学のテストで80点以上とったら何でも聞いてあげるって私言ってたよね。」
ドキッ
「…あ、あー…そ、そうだな。」
つーか、あのときの朱莉の笑顔と照れた顔…超可愛かったんだけど…
全く…こっちが照れるっつーの!
「あの、優斗?」
「!!…あ、なんでもねーよ!!そ、それで?どーかしたのか?」
「あ、うん。えっと…ごめん、私すっかりそのこと忘れてて…で、何がいいの?」
そうだな…
…
って…ん?
「わ…忘れてただと!!?」
俺の声に驚いた様子の朱莉。
って…そうじゃなくて…
忘れてたって何だ!忘れてたって!
俺はずっと今日まで忘れたことなく考えていたってのに…!!
朱莉はすっかり忘れてた、だと?!…俺の気持ちも考えろよ!!