ヤクザは嫌い、です。
☆★☆★☆★☆
「さて…どうしようか…」
狭い部屋に私の困った声だけが響く。
まさか携帯を忘れて行くなんて…でも携帯って無かったら絶対困るでしょ。
さっきのやつも、ヤクザの仕事の事だったりしたら大変なことに…うぅ…
ただでさえ頭が痛いのに…こんなことを考えてたら、さらに痛くなるわ。
あー…どうしよう…
ちらっと時刻を見ると、午前8時33分。
あれ?まだこんな時間?
意外と経ってないなぁ…
優斗、かなり早い時間に出たみたいだね。
うーん。これなら走って行ったら、大学の授業前には間に合うかなぁ…
……
…あぁー!!もう、行っちゃえ!
そう思うと、とりあえず側にあるクローゼットに掛けてある制服だけ着て部屋を飛び出した。