ヤクザは嫌い、です。



☆★☆★☆★☆


なんで俺はお粥すら作れないんだ…!!



台所に立ってから20分くらい経っただろうか。



俺の目の前にある鍋の中身は…焦げた米。



…またかよ。
分量も調べたから完璧なはずなのに…!



「くそっ…なんで上手く出来ないんだよ…!」




俺がそう呟きながら鍋に水(分量外)を入れたとき、




「あー、なるほど。だから焦げた上に水の分量もおかしかったんだ…分かった分かった。」



!??!?



その声に驚いて振り向くと、朱莉が俺の後ろに立って鍋を覗きこんでいた。



って!



「朱莉…お前ちゃんと寝てろよ!つーか熱は?ちゃんと測ったのかよ。」



俺がそう言うと、面倒そうに答える朱莉。



「測ったよ。でもおとなしく寝れるわけないでしょ。案の定これだし。」



…っ



それは…言い返せない…



「大体、火が強すぎなんだよ。鍋にふたもしてないし…。だから焦げるんだって。」



そして朱莉の的確なアドバイス…!





…なるほど…そうだったのか…





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