ヤクザは嫌い、です。

「あー、だからね…優斗さんに看病してもらったら普通はヤバイ！嬉しい！ラッキー！って思うものじゃん？なのに朱莉ったら…なんでそういう発想に…」


「いやいや…普通はそうは思わないって。」


私は、嘆くフリをする紗理奈に対して
冷静に突っ込みを入れる。



そんな風に考えるのは紗理奈だけだよ…



大体、なんで優斗が…



そこまで考えると、昨日大学で見た光景が浮かんできた。



ん？
あ、いや…そうか…



優斗、一般的にはモテてたんだっけ…ファンクラブもあったし。


ってことは、普通は紗理奈みたいな反応になる…のか？



「うーん…でも普通はそうだとしても、私はこのままじゃ駄目だと思ったの。1人でも大丈夫にならないと…。」


この先どうなっていくかは分からないんだし…




最後の言葉は私の心の中で止めておいた。