黒瀬くんの恋模様。



「ちょっと!!!!絶対行かないからね!!!」



声を荒げた文香に体が反応する




「え、千尋!?」




「涼?」



俺は涼の声が聞きたくて、文香に強く当たられてる涼が気になって携帯を奪い取った。




「涼?どうした?」





俺の声に答えてくれない涼



…そこまで嫌われちまったのか?




そう思ってたら少しの間をあけて愛しい声が聞こえてきた




「あ、あのね…ふたりで駅の近くのファミレスに来てほしいの…」




後ろで文香は嫌だ嫌だと騒いでいる。



でも、涼に頼まれたら…行くしかねぇだろ!!!!!!




「待ってろよ。」



俺はそう言って電話を切ると、文香の手を掴んだ。



「行くぞ」




「嫌よ!!!」



足を踏ん張る文香。




文香、それじゃだめなんだよ。




「いつまで逃げる気だよ!!!もう、逃げられないんだ。ここに来たってことは本当は分かってるんだろ!?」





「…千尋」





文香は少しうつ向いて、俺の手をぎゅっと握った。




「私、変わりたいよ…」





俺はその言葉に頷くとゆっくりと歩き出した。




















< 113 / 174 >

この作品をシェア

pagetop