黒瀬くんの恋模様。





「俺、ほんと情けなくてさ。文香のこと守れねぇで、怪我してさ…。あげく、守るはずだった文香に心配させて?せっかく文香にもう一度会いに来たのに…もう会わせる顔がないって思ってさ。」




ハル先輩は一度もこっちを見ずにそう言った




「誰にも知られないまま、この街をもう一回出ようと思った」




ハル先輩がそう言った瞬間




「…っあ!」




ふみちゃんが私の腕の中からいなくなった。





「ハル!!!!!!」





そう言ってずんずんとハル先輩の元へと近付いていく。




「…ふみ、か」



そして…





パン!!!!!!





…ハル先輩の頬が殴られる音が響いた
























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