黒瀬くんの恋模様。
千尋side
周りから少し隔離されたこの場所で
俺と涼は黙ってただ座っている
…俺は涼を見てるのに、一度も目が合わない
とうとう嫌われちまったのか…?
考えれば考えるほど悪い方に考えてしまう
離れていく涼と、置いていかれる俺が目に見えるようで…
「…っだーーーー!」
段々と熱くなってきた目頭をなかったことにするように、俺は大声をあげた。
目の前に座る涼の肩が跳ねたのが見えた。
そんな姿さえも可愛くてしょうがない
…こんなに好きなんだ。
離してたまるかよ…
頭で考えるくらいなら、言葉にして伝えよう
俺は目を丸くしている涼に向かって口を開いた
「涼と一緒にここに来なくなって、まだ1週間も経ってないのにすごく懐かしい気がする」
涼、すぐに気持ちを伝えられない俺を嫌いにならないで