黒瀬くんの恋模様。






…ほっとしたのもつかの間で。




「キレイだな…」





黒瀬くんがそう言いながら私の髪に触れる。




ど、どうしたの黒瀬くん!!!!




絶対私の顔赤いよ…




「涼、俺な。文香のことがずっと好きだったんだ」




黒瀬くんが急に言い出した言葉に、胸がぎゅっと締め付けられる。




…そんなの、知ってるよ



そんなことを伝えるためにわざわざ来たの?




「ずっと、俺を見てくれない文香に俺を見てほしくて、色んな女と付き合ったりしてきた。」





私と初めて会った日もそうだったね。



「…ほんとバカだったなって思う。それに気付いて、俺は文香と向き合えた。ハル先輩のこともだ。…全部、全部お前のおかげなんだ…」






……え?















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