黒瀬くんの恋模様。
「涼と出会った時に、なんかこいつと居たらいい方向に行けると思ったんだ」
…そんなこと思ってたんだ
「文香と向き合ったら、文香に言われたんだよ。『千尋は絶対涼を好きになる』ってね」
…え?ん?
状況が掴めなくなってきた…
「どうしてって聞いたら、俺の手だってよ」
黒瀬くんはふふっと笑って私の頭を撫でた。
「『私を安心させてくれる手が、私だけのものじゃなくなったから』って言われて、あーって思った。」
私が大好きな黒瀬くんの手
「その時ね、文香の頭撫でれなかったんだ。」
…今、私の頭を撫でているのに?
「っだー!!!!だめだ。まとめらんねえ!!!!」
黒瀬くんはそう言うとふう、と息を少し吐いた。
「涼のことが好きです!付き合ってください!!!」
………え?
「うまく伝えられるか分からないけれど…起きたらちゃんと伝えるから」
黒瀬くんは私の頭をぽんぽんとして…
もう無理!!!気になってねたふりなんて出来ないよ!!!!