黒瀬くんの恋模様。
「…く、黒瀬くん」
私はおずおずと起き上がった
黒瀬くんはそんな私を見て、目を丸くしている。
そして何となく状況を理解したのか、顔を真っ赤にしていた。
「…っな!涼寝てたんじゃ…!!!!」
「ごめん…振られたあとで気まずくて寝たふりしてた…」
ごめんね、と私が頭を下げると黒瀬くんはなにかを考えていた。
「黒瀬くん?」
「なぁ、誰に振られたの?」
…え?
「え?黒瀬くんに…」
「…はぁ!?」
黒瀬くんは急に立ち上がって私の肩を掴んできた
「俺の気持ち聞いてたろ!!!俺は涼のことが好きなんだって!!!!」
がくがくと肩を揺らされたけど、そんなことはどうでもいい。
目の前にいる顔を真っ赤にした黒瀬くんが愛しくて愛しくて
夢なら、覚めないで…
私は黒瀬くんをぎゅっと抱き締めた