黒瀬くんの恋模様。
「…り、涼」
黒瀬くんは変なところに手をあげて、顔をさらに赤くしていた。
「あたっしも、好きだよ」
涙が溢れそうになって止められない。
さっきまでどん底な気分だったのに…嘘みたい
涙が溢れ始めた顔を黒瀬くんの胸に押し付ける。
黒瀬くんの温かさが夢じゃないと言っているようで心地いい
「涼…顔見せて」
「…絶対やだ」
黒瀬くんは私の言葉を無視して、顔をあげさせる。
「…や、だ。ひどい顔じでるもん…」
顔をあげさせようとする黒瀬くんの力に反するように俯く。
せっかく好きだって言ってもらえたのに…ひどい顔見られて嫌われたくないもん
なんてことを思う自分が女の子らしくてびっくりした。