黒瀬くんの恋模様。
千尋side
「ごめん。もうお前といるの疲れたんだ」
「…っ!最低…」
パタパタと図書室を出ていく女。
さっきまで俺の彼女だった、女。
俺は文香を忘れようとしてから、たくさんの女と付き合ってきた。
文香以上に愛せる女と出会って、文香に対する気持ちを消すために…
幸い、俺は女が好きな顔らしく何もしなくても勝手に寄ってきてくれる。
「千尋~付き合ってよ~」
「いいよ~」
こんな感じで毎回彼女ができる。
なんの恋愛感情がなくても、簡単に付き合える。
俺って、本当に最低な人間だよ。
こんな俺を、文香が好きになるわけない。