黒瀬くんの恋模様。



「ごめん黒瀬くん!」



「おっせーよ涼」



放課後は図書室で。


これが俺らの約束。



いや、約束した覚えはないんだけどいつの間にか自然にそうなっていた



扉を開いてすぐには見えない本棚の陰で



毎日毎日、二人でいわゆる恋ばなをする。



まさか俺が女とそんなことするなんてな…


思わずふっと笑みがこぼれる



前の俺なら人に見えないところですることなんか決まってたのにな



「なに?今日はなんかいいことあったの?」




微笑みながら座る涼は、誰にも言わないけど綺麗だ。




「ぜーんぜん。昨日LINEしたのに既読無視」



俺がそう言うと、涼はあちゃーと苦笑いする



















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