黒瀬くんの恋模様。
「文香のそーゆーのもうなれたしさ。」
口ではそう言うけど、やっぱり少しは傷付いた。
こっちはLINE送るのにだって少し緊張してんのに、簡単にやめるんだもんな
まぁ、そんなんが好きだからしょうがないんだけど。
それより…
「お前はなんかあったんだろ?」
涼の肩が揺れた。
あぁ、悪い何かがあったんだな
「たいしたことじゃないんだけどね?付き合ってから、冷たいの」
無理に口角を上げながら話す涼に胸が痛くなる。
まだここに来るようになってから数日だけど、すでに涼を妹のように大切に思っていた。
「どんな風に冷たいの?」
「そんなに大したことじゃないんだけどね、LINEの返事がうんだけだったりとか、そんな感じだよ」
少し目を伏せる涼の頭を撫でる。