黒瀬くんの恋模様。
どうしよう…
私は机に顔を突っ伏して、目をつぶった。
どうしていいか分からない時にする私の癖。
俗に言う現実逃避
「…さ、~だよ」
だんだん近づいてくる声。
「…ら、…でしょ!?」
女の子が二人、こっちにくる。
そう思うと、動くに動けなくなってしまった。
なんだか、悩んでいる醜い自分の存在を知られたくなくて…
でも、動いてればよかったのかな?
知らない方がよかった?
「大地もさ~、酷すぎるよね」
「さすがに酷いよね」
そう言いながら教室に入ってきた女の子たち。
たしか、同じクラスの子だ。
「やばっ!橘さんじゃん!」
「ん~、でも寝てるし大丈夫っしょ」