黒瀬くんの恋模様。
「先生に聞いても公欠の一点張り。」
俺が一人で考えていると、急に文香が話し出した。
その口調に機嫌の悪さは見えなかった。
何て言うか…冷静に分析してるように見える。
「公欠って言っても涼は部活に入ってないし、公欠になる理由がない。じゃあ、どうして涼は公欠なの?」
そして急に俺に話をふってきた。
どうしてって…そんなの俺に分かるわけ…
「…分かるわけないわよね。うん、私も分からない。」
俺が答えを出す前に俺の心を読んできた文香。
なんなんだお前…
俺は少し冷ややかに文香を見た。
「分からないなら聞くしかないわ。」
「…はい?」
聞くしかないって…誰に?
俺はない頭をひねって考える。
…まさか、な?
「わかったみたいね!」
文香は俺の顔を見てにこにこと笑った。
「今日涼に会いに行きましょう!」
そのまさか、ですか…