ねえ、大好きっ。
*°.出会い
秋も終りに近づき、もうすぐ冬になろうとしていた。
茜空がとっても綺麗な10月の半ば
あたしは、あなたと出会った。
無口で、ちょっと怖そうだけど
笑った顔がとっても可愛くて
単車と車が大好きな一つ年上の彼。
出会った頃、あたしは16歳だった。
母親と義理の父とは仲が悪くて
祖母の家で暮らしていた。
昼間は、コンビニでバイトをして
夜になると友達と遊ぶのがほとんど
たまたまそこに来たのが誠也だった。
*°.~*°.~*°.*°.~*°.~*°.
ねえ、誠也。
もし誠也と出会っていなければ
こんなにも人を好きになれるってこと
きっと、ずーっと知れなかったよ?
たくさん笑って、たくさん泣いて
たくさん喧嘩したね。
それから、たくさん傷つけたね。
ありがとうと、ごめんねでいっぱいだよ
*°.~*°.~*°.*°.~*°.~*°.
「あ〜疲れたっ!お疲れ様でーすっ」
時刻は17時。
コンビニのバイトを終えたあたしは
帰りのバスの時刻を見て目眩がした
30分もここで待つなら歩いた方がマシか...。
おばあちゃんの家からバイト先まで
歩くと20分くらいかかる。
でも30分も待つなら歩いて帰った方が
断然いいと、ダイエットも兼ねて
歩いて帰る事を決意した。
案の定、半分歩いた頃にわ
もお既にくたくただった。
〜♪愛美
-メール受信-
おっつー!今日もいつもと同じね(^O^)
「あー、たまにわ遊ばないって選択肢ないのかよ」
なんて独り言を呟きながら
りょーかい!
と、メールを返した。
ようやく家に着き、お風呂を済ませて
おばあちゃんとおじいちゃんと3人でご飯を食べる。
おばあちゃんが作るご飯は
ほんとに全部美味しい♪
テレビを見ながら3人で笑って
今日のバイト先での話をしたりして
ご飯を食べ終えたあたしわ
自分の部屋に行き、支度を始めた。
時計を見ると、21時になろうとしていた。
やばっ。化粧してる暇ないや。
ジャージに着替えて、カラコンと
眉毛だけを描いていつもの
公園へ小走りで向かうあたし。