恋音
嬉しくてたまんない。

けれど、結華はどうするだろうか?

あたしをせめるのか。

麻姫のように、耕輔を操るのか。

耕輔をとられてしまうのが怖い。

でも、結華を失ってしまうのも怖い。


「なぁんだ…。耕輔クンは、さやのものだったんだぁ~」

「えとっ!ごめんなさい!結華の好きな人が耕輔だと思わなかったのっ。言えなくて…ホントごめん!!」


許してくれるか、それとも…。


「そっかぁ…。さやのって言ってよね!!」


そう言った結華は、泣いていた。

なぜか笑って。
< 142 / 167 >

この作品をシェア

pagetop