恋音
先輩の卒業
ヨリを戻した私たちはそれからも幸せに暮らしてた。

3学期も無事に迎えた。

3学期の一大イベント、卒業式。

そう、3年生の大空翔は、もう少しで卒業なのだ。

「ねぇ、大空翔!!ゴハン食べよー!!」

「おっけ~♪♪」

ふぅっとため息をつく。

「もう大空翔と過ごせなくなるんだねー」

「そーだなー…。俺も受験あるしー」

「がんばってね!さやは一番応援しまーす★」


「くっそ~!なまいきだぞぉ!!」

「きゃはは★」

大空翔が元気そうでよかった……。

それだけのささいなことでもうれしかった。

「ん、そーだ!さやか目つむってー」

「はっ、はぃ…」

ガサガサガサガサ……。

「はい!目開けておっけぇ~」


ぱち……。

目をゆっくり開けたその先には…。

「けっいたい!?」

「そ。さやかも俺も持ってねーじゃん?だから買ってみました★★」

「うそぉー!」

「さやかはピンクね♪俺は黒~♪♪ちなみにお揃いだから♪」

うそうそうそうそー!!

携帯をプレゼントしてくれるなんて……。

「うっれしー!!ありがと!大空翔♪♪」
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