恋音
きゃあきゃあ騒ぐあたしは、学校の庭園のイスに座っている。

その隣に誰かがすとんっと座った。

あたしは誰っ?と叫んで振り返る。




そこにいたのは、先輩だった。


「えっ!?あっ先輩?」

「だ~か~ら~ぁ!何度言ってると思ってんの?大空翔ね!覚えろよ!」


ぷぅっと膨れる先輩に、ブハッと笑ってしまった。


「あっ、あはははっ!どぉしてそれだけで怒るのぉ?」

「お前が大空翔って呼ばないからだろ?だって、お前に呼んでほしいだよ」


照れながら話す先輩は、かわいかった。
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