何も出来なくて~七夕物語~

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〈お昼休み〉



「はぁあ。どーして女だから機仕事―って決められちゃうのよ。得

意な人が得意な事をやればいーじゃない。五時間目の授業、嫌い!」



「性別の問題じゃなくて、織り姫が跡継ぎだからなんじゃないかな。

一時間目の話はびっくりした。これからは何を願ってもいいって。」



「牽牛は願い事決めた?」



「う~ん、特にないかな…今年も。今が十分幸せだから。」



「欲がないなあ…。ねっ、一回だけ交換しよう?」



「えっ…。どういうこと?」



「私は、牽牛と入れ替わってみたい。ってゆーか牛を追っかけて

みたい!私の願いに協力してよ。二人分の願いごとが必要なの。」


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