君恋 ~あの夏の記憶~
ミニゲームが終わった後は朝の久山先生も来て、いつもと同じ練習が行われた。
あたしはブランクもあるし入ったばっかだから人一倍怒られたけど、練習は楽しかった。
あたしは練習が終わってからも、ブランクを埋めるために練習していた。
「あ」
「熱心だね」
桐谷先輩も男バスのコートで自主練しに来た。
「せっかく入ったなら頑張らないといけないですからねー」
「それじゃ一緒に練習しようか」
「なんでよ⁈」
「1人じゃ寂しいでしょ⁈それにバスケ教えてもらおうと思って」
それが目的かよとツッコミそうになったけど、その言葉を呑み込み頷いた。
そんなあたしに先輩は少し笑って、『このことは秘密ね』と言った。
なぜ秘密にしなきゃいけないのかさっぱりわからないが、そんなこんなであたしと先輩の秘密の練習?が始まった。